もう汗や雨で滑らない！ゴルフで使えるグリップ力を高める方法7選

ラウンドや練習場でグリップが滑って困るという経験をしたことのあるゴルファーは多いかもしれません。汗はもちろんのことですが、雨も困りもの。

ゴルファーの皆さんがいろいろと工夫していたアイディアも交えて、グリップ力を高める方法をご紹介していきましょう。

グリップが滑る原因

グリップの素材はゴム素材でできた「ラバー」、樹脂系素材を取り入れた「エラストマー」。そしてもうひとつがグリップの表面にコードが織り込まれたそのままの名称の「コード」があります。

柔らかさに定評があるゴム素材のラバー、次に柔らかいのは樹脂系素材のエラストマー、一番硬いのはグリップの表面にコードが織り込まれたコードです。最近は柔らかな握り心地のラバー素材が人気を集めています。 

しかしグリップが濡れた時に滑りにくいのは、柔らかさの順番とは真逆で、コード、エラストマー、ラバーです。

最初は滑らなかったグリップが、滑るようになってくるのはいろいろと原因があるようです。

1．グリップの劣化

汗や雨でグリップが少しヌルヌルしたという経験はありませんか。それはさまざまなものがグリップに付着しており、その状態で濡れたことが原因と考えられます。ホコリや芝、グローブから出る細かな繊維、さらには皮脂が付着することです。

またゴム製品であるグリップは、経年劣化によりゴムの分子構造が変化して硬くなります。握った感触も硬くなるので、交換の時期が分かりやすいといえるでしょう。エラストマーは、プラスチック系の素材でできているため、耐久性が高く経年劣化しにくいものです。

2．スイングの問題

スイートスポットに当たっていない

グリップの握り方やスイングによってグリップが滑るという場合もあります。例えばスイートスポットにヒットしたボールというのは、打感が軽く感じられませんか。反対に芯を外してしまうと、インパクトの瞬間にヘッドの向きが変わってしまい、グリップがズレることがあります。

アマチュアゴルファーはスイートスポットで打つことが難しく、当たり負けの状態です。ライターも、もちろんそのひとり。打った後にフェースを見ると、あちらこちらにボールの跡が残っています。ということはグリップがズレて滑っている可能性があるといえるでしょう。

グリッププレッシャーの強さ

その他にはグリップを握る強さの「グリッププレッシャー」も重要な問題です。グリップに力が入りすぎていると、身体にも力が入っているためミスショットを誘発。また手首の腱にも力が入り、動きも硬くなるためグリップが滑っている可能性が高まります。

柔らかく握るメリットはシャフトが滑らないということだけではありません。手首の力が抜けヘッドが走るようになり、シャフトがしなるので飛距離アップにもつながります。またフェースローテーションもしやすくなるメリットにもなるでしょう。

オーバースイング

アドレスでしっかりと握っていたグリップが、トップで緩んでしまう場合もグリップのズレにつながります。テイクバックのスピードが速すぎるとヘッドの重さを止めることができず、グリップを握っていた指が順番にほどけてグリップの滑りにつながることも考えられるでしょう。

自撮りでスイングの問題点をチェック！
スイング撮影器具「PracticeView」

グリップ力を高める方法は掃除とメンテナンス

衰えてしまったグリップ力を高めたいときは、グリップを新しくすることが一番手っ取り早い方法です。しかし、明日がラウンドなのにグリップ交換を忘れていたという場合は間に合いませんよね。そんなときに是非試してほしい方法も含めてご紹介していきます。

1．水洗い

先ずは水洗いがおすすめです。タワシに中性洗剤を付けて洗ってみてください。汚れやゴムに付着していた古いコンパウンドまで落とすことができるため、思っているよりも滑りにくくすることができます。

気を付けたいのは、ふき取りです。タオルなどにグリップの色が付かなくなるまでしっかりと拭き取っておいてください。ちなみに普段からできる手入れのひとつに、グリップを強めに水拭きするだけでもいいので汚れを落とすことができます。

注意したいのはシャフトの中に水が入らないようにすることです。シャフトの中に水が入ってしまうと錆の原因になります。グリップエンドの小さな穴から水が入ることを防ぐようにテープなどで保護しておいてください。

2．消しゴムで擦る

なぜ消しゴムなの？と思われるかもしれませんが、消しゴムの成分にあります。消しゴムに含まれている可逆剤の性質は、樹脂の網目構造に入り込み分子の結合を弱めることができるそうです。そのため樹脂を軟化させることが可能になるといいます。

試しに消しゴムで擦ってみてください。意外に即効性があり滑らないようにすることができます。ここで注意したいのは、あまり消しカスをきれいに取り除かない方が効果を感じられるでしょう。

3．カー用品で代用

ゴム製品といえば車のタイヤもゴムでできています。そこで明日のラウンドに間に合わないという場合には、タイヤ用の滑り止めを代用することも可能です。例えば、自宅に常備しているならばスプレー式のタイヤチェーンを使用してみてください。天然樹脂を使った製品はベタベタ感がありますが、天然樹脂を使っていない製品や少ないものもあります。ベタ付き感も少ないので試してみても良いのではないでしょうか。

4．長期間使わない場合はラップを巻いておく

せっかく磨いたグリップは、大事にしたいもの。水拭きや手入れが終わった後のひと手間として、ラップを巻いておくとグリップを良い状態で保存することができます。

5．滑り止めアイテムを使用する

ゴルフ以外のスポーツでは、クリーム、ローション、ロジン、松脂等を滑り止めを使用するのが一般的ですが、ゴルフ業界では最近日本初上陸の滑り止めが出始め注目を集めています！

チョークレス

6．ツールの変更

グリップを新しくする

グリップを新しいものに変えることが滑りを軽減させる方法であることに間違いはありません。そのためにはグリップの知識を高めることが重要です。人によって手の大きさや指の長さ、握力、手汗など異なります。そのため自分に合ったグリップを使うことがパフォーマンスを引き出すカギとなるでしょう。

グリップの素材

グリップの素材はラバーや樹脂タイプと、コードタイプの2種類です。ラバーや樹脂は柔らかい握り心地が特徴で、しっかりと握ることができます。一般的には人気が高いタイプです。

コードタイプは、ラバーをベースに表面に糸を編み込んだタイプ。糸によってグリップの硬度が増し、打感をダイレクトに感じることができます。ダウンブローに打つことのできる中上級者で使用するゴルファーが多いのも特徴の一つです。また汗や雨に強く滑りにくくなっています。

グリップメーカー

7．グローブを新しくする

雨に強いグローブの素材には全天候型と明記されたもの、そして『テイジン』が開発した「ナノフロント」がおすすめです。ナノフロントは超極細ポリエステルナノファイバーで、しなやかさと薄さを備えながら繊維の細さによってぴたりと吸い付くような感覚が特徴。

例えばバケツの水の中にグローブを入れて、水がグローブから滴り落ちていても滑ることはありません。そのうえ、耐久性にも優れている万能な素材です。また洗濯も可能なので、いつでもきれいなグローブを使えるのは嬉しいですね。

雨のラウンドで気を付けると良いことは？

ゴルフ用の傘を活用

傘の骨部分にタオルを引っ掛けておくと、グリップやクラブなどを拭くことができます。またグリーン上ではアプローチで使用したクラブは、開いた傘の骨にグリップがくるように立て掛けておくと、グリップ部分が濡れることを防ぐことに役立つでしょう。

最近ではクラブスタンドを持参することが多くなっていますが、使えるゴルフ場とグリーン上での使用を禁止しているゴルフ場があります。使用可能であれば、グリーン横にクラブスタンドを置く際に、傘は開いたままクラブスタンドに差し込んでおけば全てのクラブを雨から守ることができますよ。持ち手の部分が曲がっていないゴルフ用の傘だからできることです。

グローブの替えを用意する

全天候型のグローブでも表面に撥水性のある樹脂をコーティングして防水効果を高めているものも多いです。その場合グリップとグローブの間にどうしても水が浸入してしまうため、時間が経つと滑ってしまうこともあります。そのため、何枚か替えのグローブを持参すると良いでしょう。

拭くことも重要だけど滑らないようにするためには？

滑らないようにするためには、グリップやグローブの買い替えに次いで、濡らさないように拭き取ることが重要です。そもそも滑らないようにするためには、滑り止めを活用することが簡単な方法といえるでしょう。

日本初上陸の革新的な滑り止めチョークレス

滑り止めのアイテムでも少しご紹介したチョークレスを、もう少し詳細にご紹介しておきたいと思います。というのもライター自身、そんなに凄い滑り止めなんてあるのかと半信半疑だったからです。

滑る原因は汗ではなく皮脂の方が深く関係しています。皮脂が他の水分と結びつくとグリップができなくなるということが分かりました。そこで脂を吸収する「親油性」と水分をはじく「疎水性」を両立することに成功。チョークレスが誕生します。

チョークレスを擦り込んでグリップを握ると、驚くほどのグリップ力を発揮。ゴルフにとってグリップ力がいかに重要なのか分かるのではないでしょうか。ゴルフはラウンドに出ると何かと忙しさを感じます。

パッティングでグローブを外すゴルファーも多いですが、アマチュアはグローブを外さないでラウンドしている人を多く見かけます。チョークレスは素手だけでなく、グローブに直接摺り込むことも可能です。石鹼で簡単に落とせるので、手に残ることもありません。

本体を持った時に、軽すぎてシリカが入っていないのかと不安になったチョークレスを使用してみた感想を以下に記しておきます。

ライター体験記

本体を持ってもあまりの軽さのため、入っていないかと思うほどです。早速キャディバッグの中に入れてラウンドへ。1番ホール前にグローブへ塗り込んでみます。手のひらに出してみても、どれくらい出ているか、分からないほどに軽く透明です。

手のひらで摺り込む一瞬だけざらざらとした感触ですが数秒で全く分からなくなります。少しだけギシギシとした感じは残りましたが、すぐにギシギシ感もなくなりました。匂いは全くないので周囲を気にせず使えるのは嬉しいものです。

グリップを握ってみると、全く滑りません。滑るどころか握ったままでロックされているような感覚があります。素振りしてみても、グリップはズレることなくピッタリと吸い付いているようです。

気になった点は、チョークレスがクラブのシャフトやヘッド部分に付着して少し白くなってしまうこと。ラウンド後にしっかりと拭き取る必要がありそうです。どちらにしても、ラウンド後はクラブの掃除をするため、注意点として覚えておきたい点になります。

ゴルファーに朗報！
革新的な滑り止め「チョークレス」

雨の日におすすめしたいグリップ

ゴルフクラブの握り方は、大きく分けると3種類。「オーバーラッピンググリップ」「インターロッキンググリップ」「テンフィンガーグリップ（ベースボールグリップ）」です。最もポピュラーなグリップは、オーバーラッピンググリップです。

雨に強いグリップの握り方があるわけではありませんが、テンフィンガーグリップは力の弱い女性やシニアにおすすめなグリップの握り方になります。一般的とはいえませんが、勝みなみプロや時松隆光プロが採用して話題になったので、知っている人も多いのではないでしょうか。

10本の指全部がグリップを握る形になるので、しっかりと握ることができるというメリットがあります。グリップの握り方は、普段から練習していないとできないものです。

滑り止めの使用はルール上認められる？

滑り止めを使用することは、ルール上はどうなっているのか気になるゴルファーも多いと思いのではないでしょうか。『JGA（日本ゴルフ協会）』では、規則4-3a（5）手袋やグリップ補助具の項目に記載されています。

認められるものの中に「松脂・粉や他の保湿剤、乾燥剤をしようすること。」と明言されているので、ルール上も問題なく使用することが可能です。 

よくある質問